台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法

テーマ台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法
【発明の属する技術分野】本発明は、台輪や土台、玄関における基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法に関するものである。
【背景の技術】建物、特に住宅を構築する際には、一般にまず布基礎を構築し、この布基礎の上端面に台輪を敷き、この台輪上に床部材や壁部材等の構造部材(構造物本体)を設置していくといった施工法がとられている。ところで、玄関においては、土間床が地面に接しあるいは地面に近い位置となるよう通常の床より一段低く設計されており、これによって布基礎と構造部材との接合部が土間床より上に位置している。このため、前記接合部の隙間より外気が入り込むと、建物全体の冷暖房効率が低下してしまうことがあり、これを防ぐための試みがなされている。この一例として、特開平5-280106号公報に記載された技術がある。この技術では、布基礎の上端面に敷設された台輪を介して床部材、框材等の構造部材が布基礎上に配設されており、台輪が水分により発泡硬化する一成分形湿気硬化型ウレタン接着剤によって布基礎および構造部材に接着されている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平5-280106号公報に記載された技術では、前記台輪を基礎に載せる前に基礎の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造部材を基礎の上面の台輪に載せる前に、台輪上面に接着剤を塗布しなければならず、その接着剤を塗布する作業に手間がかかるとともに、接着剤の塗布作業の分、工期が長くなっていた。また、前記施工に使用される一成分形湿気硬化型ウレタン接着剤は、大気中の水分または接着される構造部材中に含まれている水分と反応して、発泡膨張するとともに硬化を開始し、その硬化終了までに時間がかかり、その分さらに、工期に遅れが生じるという問題があった。本発明の課題は、上記事情に鑑みてなされたもので、玄関における基礎、つまり玄関土間に隣接する基礎と、この基礎上に設置される床部材、框材、土台等の構造部材(構造物本体)とを気密性を高めた状態で容易にかつ短期間で接合することができる台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、請求項1の発明は、例えば、図2および図3に示すように、土間(例えば玄関土間1)に隣接する基礎9上端に敷き込まれて、基礎9と該基礎9上に構築される構造物本体(例えば上がり框部6)との間に介在される台輪10において、基礎9上面に、その長手方向に沿って配置される台輪本体14と、前記台輪本体14の上下両面にそれぞれ設けられ、基礎9の上面及び構造物本体6の下面に密着するシール材15とを備えていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、基礎9上面にその長手方向に沿って配置される台輪本体14と、前記台輪本体14の上下両面にそれぞれ設けられ、基礎9の上面及び構造物本体6の下面に密着するシール材15とを備えているので、台輪本体14を基礎9と該基礎9上に構築される構造物本体6との間に介在させるだけで、シール材15により、基礎9と台輪10の間や台輪10と構造物本体6の間に生じる隙間がなくなり、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で接合することができる。
したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪10を基礎9に載せる前に前記基礎9の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体6を台輪10に載せる前に、台輪10の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
前記シール材15は、基礎9の上面や構造物本体6の下面に密着して、基礎9と台輪本体14や、構造物本体6と台輪本体14とを隙間無く接合した状態にするものであり、その一例として弾性成形品(発泡系樹脂、発泡系合成ゴム)例えば、エプトシーラー等が挙げられる。
前記構造物本体6は、基礎9上に配置される構造物を構成する部材であれば、どのようなものでも良く、例えば、床部材、壁部材、土台、根太、大引き等である。床部材、壁部材としては、例えばパネル工法における、床パネル11、壁パネル19等が挙げられる。
請求項2の発明は、例えば、図3に示すように、請求項1の台輪10において、前記シール材15は、前記台輪本体14の上下両面の幅方向の両側端部に、前記台輪本体14の長手方向に沿って互いに平行に配置されていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、前記シール材15が、前記台輪本体14の上下両面の幅方向の両側端部に、前記台輪本体14の長手方向に沿って互いに平行に配置されているので、台輪本体14を基礎9と該基礎9上に構築される構造物本体6との間に介在させるだけで、上下両面の両側端部のシール材15が基礎9と構造物本体6に密着することにより、基礎9と台輪10の間や台輪10と構造物本体6の間に生じる隙間がなくなり、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で接合することができるとともに、前記台輪本体14の上下両面の中央部にシール材15が備えられていない分、上下両面の全面にシール材15を設けた場合と比べ、使用するシール材15の量を減らして、コストの削減を図ることができる。
請求項3の発明は、例えば、図2に示すように、土間1に隣接する基礎9の上端に敷き込まれた請求項1または2記載の台輪10を介して、前記基礎9と前記基礎9上に構築された構造物本体6とが接合された基礎9と構造物本体6との接合構造において、前記台輪10のシール材15が基礎9の上面及び構造物本体6の下面にそれぞれ密着していることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、前記台輪10のシール材15が基礎9の上面及び構造物本体6の下面にそれぞれ密着しているので、台輪本体14を基礎9と該基礎9上に構築される構造物本体6との間に介在させるだけで、シール材15により、基礎9と台輪10の間や台輪10と構造物本体6の間に生じる隙間がなくなり、基礎9と構造物本体6とは気密性が確保された構造となる。
したがって、従来と異なり、接着剤を塗布せずに、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
例えば、前記構造物本体6を建物の床部材とした場合、土間1に隣接する基礎9と床部材との間は気密性が確保された状態となり、床下からの外気が土間1側に入り込むことがなく、建物内部における冷暖房効率が低下するのを防止できる。
請求項4の発明は、例えば、図4および図5に示すように、基礎9a上に敷き込まれた台輪17を介して、前記基礎9a上に設置される構造物本体(例えば外壁7)の土台18であって、前記台輪17に設置される下面18aに、前記台輪17に密着するシール材20が設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、前記台輪17に設置される下面18aに、前記台輪17に密着するシール材20が設けられているので、基礎9a上の台輪17に設置するだけで、前記下面18aのシール材20が台輪17に密着して、台輪17との間に生じる隙間がなくなり、台輪17に気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
前記シール材20は、台輪17の上面に密着して、台輪17と土台18を隙間なく接合させるものであり、その一例として弾性成形品(発泡系樹脂、発泡系合成ゴム)例えば、エプトシーラー等が挙げられる。
前記構造物本体7は、基礎9a上に配置される構造物を構成する部材であれば、どのようなものでも良く、例えば、床構成部材や壁構成部材等が挙げられる。
請求項5の発明は、例えば、図5に示すように、請求項4の土台18において、前記シール材20は、前記下面18aの幅方向の両側端部に、前記下面18aの長手方向に沿って平行に配置されていることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、前記シール材20は、下面18aの幅方向の両側端部に、前記下面18aの長手方向に沿って平行に配置されているので、基礎9a上の台輪17に設置するだけで、前記下面18aのシール材20が台輪17に密着して、台輪17との間に生じる隙間がなくなり、台輪17に気密性が確保された状態で、容易かつ短期間に接合することができるとともに、下面18aの中央部にシール材20が備えられていない分、下面18aの全面にシール材20を設けた場合と比べ、使用するシール材20の量を減らして、コストの削減を図ることができる。
請求項6の発明は、例えば、図4に示すように、請求項4または5の土台18を下端部に備えた構造物本体7が、土間1に隣接する基礎9aに、該基礎9aの上端面に基礎9aの長手方向に沿って敷き込まれた台輪17を介して接合されてなる基礎9aと構造物本体7の接合構造において、前記台輪17の下面には、基礎9の上面に密着するシール材15が設けられ、前記台輪17のシール材15が、前記基礎9aの上面に密着しているとともに、前記土台18のシール材20が、前記台輪17の上面に密着していることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、前記台輪17の下面のシール材15が、前記基礎9aの上面に密着しているとともに、前記土台18のシール材20が、前記台輪17の上面に密着しているので、基礎9aの上端面に台輪17を配置し、台輪17の上面に土台18を設置するだけで、基礎9aと台輪17の間や台輪17と土台18の間に生じる隙間がなくなり、基礎9aと構造物本体7とは気密性が確保された構造となる。
したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪17を載せる前に基礎9aの上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体7の土台18を載せる前に台輪17の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9aと構造物本体7の土台18とを容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項7の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1または2の台輪10を介して基礎9と基礎9上に配置される構造物本体6とを接合する基礎9と構造物本体6の接合方法において、土間1と該土間1に隣接する基礎9を構築し、この構築された基礎9の上端面に、台輪本体14の上下両面にシール材15を備えた台輪10を、前記台輪本体14の下面のシール材15が前記基礎9に密着するように配置した後、前記台輪10上に、前記構造物本体6を、前記台輪本体14の上面のシール材15が前記構造物本体6に密着するように設置することを特徴とする。
請求項7の発明によれば、土間1と該土間1に隣接する基礎9を構築し、この基礎9の上端面に、台輪10を、台輪本体14の下面のシール材15が基礎9の上端面に密着するように配置した後、前記台輪本体14の上面のシール材15に前記構造物本体6を密着するように設置するので、基礎9の上端面に前記台輪10を配置し、台輪10の上面に構造物本体6を設置するだけで、上下両面のシール材15により、基礎9と台輪10の間や台輪10と構造物本体6の間に生じる隙間がなくなり、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で接合することができる。
したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪10を載せる前に基礎9の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体6を台輪10上に載せる前に、台輪10の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9と構造物本体6とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項8の発明は、例えば、図4に示すように、請求項4または5の土台18を備えた構造物本体7を、前記基礎9a上に敷き込まれた台輪17を介して、前記基礎9a上に設置して該基礎9aに接合する基礎9と構造物本体7の接合方法において、前記台輪17は、下面に基礎9aの上面に密着するシール材15を備え、土間1と該土間1に隣接する基礎9aを構築し、この構築された基礎9aの上端面に、下面にシール材15を備えた台輪17を、前記下面のシール材15が前記基礎9aに密着するように配置した後、前記台輪17上に、前記土台18を、該土台18の下面18aのシール材20が前記台輪17上面に密着するように設置することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、土間1と該土間1に隣接する基礎9aを構築し、この基礎9aの上端面に、下面にシール材15を備えた台輪17を密着するように配置した後、前記台輪17上に前記土台18の下面18aのシール材20が密着するように設置するので、基礎9aの上端面に前記台輪17を配置し、台輪17の上面に土台18を設置するだけで、シール材15,20により、基礎9aと台輪17の間や台輪17と土台18の間に生じる隙間がなくなり、基礎9aと構造物本体7とを気密性が確保された状態で接合することができる。
したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪17を載せる前に基礎9aの上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体7の土台18を台輪17上に載せる前に、台輪17の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9aと構造物本体7の土台18とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示す住宅は、本発明に係る基礎と構造物本体の接合構造が玄関において適用されたものである。この住宅では、屋外の玄関ポーチ5に隣接して玄関土間1が配設され、玄関ポーチ5と玄関土間1との間には玄関扉4が設けられている。また、玄関土間1をはさんで、前記玄関ポーチ5と対向するように玄関ホール2が配設されており、この玄関ポーチ5、玄関土間1、玄関ホール2に隣接して居間3が配設されている。
玄関ホール2の玄関土間1側の端辺部は、玄関土間1と玄関ホール2とを仕切る上がり框部6(構造物本体)となっている。つまり、前記玄関土間1の床面は、玄関ホール2の床面よりも一段低くなっている。また、玄関土間1の側方には、建物の内と外とを仕切る外壁7(構造物本体)が設けられ、この外壁7の内側面には、玄関ホール2と玄関土間1にまたがって玄関収納8が取り付けられている。
なお、図1に示す住宅は、パネル工法により構築されており、パネル工法とは、予め工場等で製造された木質パネルを現場で基礎に組み付けていくことにより、住宅の床、壁、屋根等を構築するものである。前記木質パネルとは、例えば、框材を矩形状に組み立てるとともに、この矩形枠の内部に補強用の桟材を縦横に組み付けて枠体を構成し、この枠体の一方の面に合板などの面材が設けられてなる。
ここで、前記住宅の玄関において、本発明が適用された前記上がり框部6と基礎9との接合構造について説明する。この構造では、図2に示すように、基礎9の上端面に台輪10が敷き込まれ、その台輪10の上面に上がり框部6が配置されたものである。この上がり框部6は基礎9上に構築された床パネル11の端部、半土台12および上がり框材13とからなる。
床パネル11は上がり框部6とともに玄関ホール2を構成するものであり、台輪10の上面の内側半分に配置されている。半土台12は長尺な桟材であり、床パネル11と同じ厚みを有し、台輪10の上面の外側半分でかつ床パネル11の側端面に当接するように配置されている。この半土台12の外面には、上がり框材13が設けられている。
また、前記台輪10は、図3に示すように、基礎9の長手方向に沿って配置される台輪本体14と該台輪本体14の上下両面に備えられたシール材15とを備えている。前記台輪本体14は、塩化ビニル等の樹脂からなる薄板状に形成され、台輪本体14の中央部には、長手方向に沿って所定間隔に、アンカーボルト用の矩形状の孔16が複数形成されている。
前記シール材15は長尺な板状で、台輪本体14の上下両面の幅方向の両側端部に台輪本体14の長手方向に沿って互いに平行に配置されている。すなわち、基礎9と上がり框部6との間に台輪10を介在させた状態(図2参照)では、台輪10の下面のシール材15が基礎9の上端面に密着し、台輪10の上面のシール材15が床パネル11と半土台12の下面にそれぞれ密着している。前記シール材15の材質は、発泡系シール材のエプトシーラー等である。
次に、上がり框部6と玄関土間1に隣接して配置された基礎9との接合方法について説明する。まず、土間1と該土間1に隣接する基礎9を構築し、構築された基礎9の上端面に、前記台輪10を、台輪本体14の下面のシール材15が基礎9に密着するように配置する。その後、台輪10の上面の内側半分に床パネル11、台輪10の上面の外側半分に半土台12、この半土台12の外面に上がり框材13を配置して上がり框部6と基礎9とを接合する。
このように、土間1と該土間1に隣接する基礎9を構築し、この基礎9の上端面に、台輪10を、台輪本体14の下面のシール材15が密着するように配置した後、前記台輪本体14の上面のシール材15に上がり框部6を密着するように設置するので、基礎9の上端面に前記台輪10を配置し、台輪10の上面に上がり框部6を設置するだけで、上下両面のシール材15により、基礎9と台輪10の間や台輪10と上がり框部6の間に生じる隙間がなくなり、基礎9と上がり框部6とを気密性が確保された状態で接合することができる。
したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪10を載せる前に基礎9の上面に接着剤を塗布したり、さらに、上がり框部6を台輪10上に載せる前に、台輪10の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9と上がり框部6とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
つまり、前記構造によれば、前記接着剤としての一成分形湿気硬化型ウレタン接着剤を使用することがなく、硬化終了までの時間を必要としない。
次に、図4および図5を参照して、玄関土間1の側方に隣接して配置された基礎9aと基礎9a上の外壁7との接合構造について説明する。この構造では、図4に示すように、玄関土間1に隣接する基礎9aの上端面に台輪17が敷き込まれ、その台輪17の上面に外壁7が配置されたものである。この外壁7は、土台18と該土台18上に設けられた壁パネル19とからなっており、土台18は台輪17の上面に配置されている。
前記台輪17は、前述した基礎9aに密着して配置されている台輪10(図3参照)の上下両面に備えられたシール材15のうち、上面のシール材15がないものであり、他の構成は台輪10の構成と同様のものである。よって、同様の構成部分については同様の符号を付して説明する。つまり、前記台輪17は、基礎9aの上端面に敷き込まれて、基礎9aの長手方向に沿って配置された台輪本体14と、台輪本体14の下面の幅方向の両側端部に設けられた基礎9a上面に密着するシール材15とを備えている。
また、前記土台18は図5に示すように、四角柱状をなし、台輪17に設置される下面18aに台輪17上面に密着するシール材20を備えている。前記土台18の中央部には、長手方向に沿って、アンカーボルト挿通用の孔(図示しない)が所定間隔で設けられている。
前記シール材20は長尺な板状で、土台18の下面18aの幅方向の両側端部に土台18の長手方向に沿って互いに平行に配置されている。すなわち、基礎9a上の台輪17に土台18を配置した状態(図4参照)では、土台18の下面18aのシール材20が基礎9a上の台輪17の上面に密着している。前記シール材20の材質は、発泡系シール材のエプトシーラー等である。
なお、壁パネル19と基礎9aとは、台輪17、土台18に挿通されたアンカーボルト(図示しない)により接合されている。このアンカーボルトは、その下部がコンクリート基礎9aに埋設され、上部がコンクリート基礎9a上面から上方に延出しているものである。すなわち、このアンカーボルトの上部を台輪17に設けられた孔16に挿通させ、さらにその上部に土台18と壁パネル19とを挿通させ、それぞれと締結することで、これらを接合するものである。
次に、玄関土間1の側方に隣接して配置された基礎9aと基礎9a上の外壁7との接合方法について説明する。まず、土間1と該土間1に隣接する基礎9aを構築し、構築された基礎9aの上端面に、前記台輪17を、台輪本体14の下面のシール材15が基礎9aの上端面に密着するように配置し、その後、台輪17の上面に土台18を、該土台18の下面18aのシール材20と密着するように配置して、基礎9aと土台18とを接合する。そして、土台18の上面に壁パネル19を配置する。
したがって、土間1と該土間1に隣接する基礎9aを構築し、この基礎9aの上端面に、下面にシール材15を備えた台輪17を密着するように配置した後、台輪17上に土台18の下面18aのシール材20が密着するように設置するので、基礎9aの上端面に台輪17を配置し、台輪17の上面に土台18を設置するだけで、シール材15,20により、基礎9aと台輪17の間や台輪17と土台18の間に生じる隙間がなくなり、基礎9aと外壁7とを気密性が確保された状態で接合することができる。
よって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪17を載せる前に基礎9aの上面に接着剤を塗布したり、さらに、土台18を台輪17上に載せる前に、台輪17の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎9aと外壁7とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
なお、本発明の実施の形態の玄関土間1に隣接して配置された外壁7と基礎9aとの接合構造において、基礎9aの上端面に台輪17を配置し、台輪17の上面に土台18を配置し、土台18の上面に壁パネル19を設置したが、例えば前記台輪17を台輪10としても良く、この場合、土台18の下面18aにはシール材20を備えていない土台を使用する。すなわち、基礎9aの上端面に、上下両面にシール材15を備えた台輪10を基礎9aに密着するように配置し、その後、台輪10の上面に密着するように土台を配置し、さらに土台の上面に壁パネル19を設置すれば良い。
また、本発明の実施の形態では、玄関における上がり框部6と基礎9および玄関土間1に隣接する基礎9aと基礎9a上の外壁7との接合構造について説明したが、基礎9,9aと構造物本体6,7との接合において、気密性を確保する必要のある箇所ならどこでも、これらの接合構造を適用でき、例えば、住宅における勝手口の土間に隣接する基礎と床、壁においても同様の接合構造を適用することができる。さらに、前記シール材15,20は長尺な板状のものとしたが、これに限らず例えば、シート状のものであっても良い。
【発明の効果】請求項1の発明によれば、台輪本体を基礎と該基礎上に構築される構造物本体との間に介在させるだけで、シール材により、基礎と台輪の間や台輪と構造物本体の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で接合することができる。したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪を載せる前に基礎の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体を台輪上に載せる前に、台輪の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られるのは勿論のこと、台輪本体を基礎と該基礎上に構築される構造物本体との間に介在させるだけで、上下両面の両側端部のシール材が基礎と構造物本体に密着することにより、基礎と台輪の間や台輪と構造物本体の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で接合することができるとともに、前記台輪本体の上下両面の中央部にシール材が備えられていない分、上下両面の全面にシール材を設けた場合と比べ、使用するシール材の量を減らして、コストの削減を図ることができる。
請求項3の発明によれば、台輪本体を基礎と該基礎上に構築される構造物本体との間に介在させるだけで、シール材により、基礎と台輪の間や台輪と構造物本体の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とは気密性が確保された構造となる。したがって、従来と異なり、接着剤を塗布せずに、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項4の発明によれば、基礎上の台輪に設置するだけで、前記下面のシール材が台輪に密着して、台輪の間に生じる隙間がなくなり、台輪に気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項5の発明によれば、請求項4と同様の効果が得られるのは勿論のこと、基礎上の台輪に設置するだけで、前記下面のシール材が台輪に密着して、台輪との間に生じる隙間がなくなり、台輪に気密せいが確保された状態で、容易かつ短期間に接合することができるとともに、前記土台の下面の中央部にシール材が備えられていない分、下面の全面にシール材を設けた場合と比べ、使用するシール材の量を減らして、コストの削減を図ることができる。
請求項6の発明によれば、基礎の上端面に台輪を配置し、台輪の上面に土台を設置するだけで、基礎と台輪の間や台輪と土台の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とは気密性が確保された構造となる。したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪を載せる前に基礎の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体の土台を載せる前に台輪の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎と構造物本体の土台とを容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項7の発明によれば、基礎9の上端面に前記台輪を配置し、台輪の上面に構造物本体を順に設置するだけで、上下両面のシール材により、基礎と台輪の間や台輪と構造物本体の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で接合することができる。したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪を載せる前に基礎の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体を台輪上に載せる前に、台輪の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
請求項8の発明によれば、基礎の上端面に前記台輪を配置し、台輪の上面に土台を設置するだけで、シール材により、基礎と台輪の間や台輪と土台の間に生じる隙間がなくなり、基礎と構造物本体とを気密性が確保された状態で接合することができる。したがって、従来と異なり、気密性を確保するために台輪を載せる前に基礎の上面に接着剤を塗布したり、さらに、構造物本体の土台を台輪上に載せる前に、台輪の上面に接着剤を塗布したりする必要がなく、基礎と構造物本体の土台とを気密性が確保された状態で容易にかつ短期間で接合することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】 土間に隣接する基礎上端に敷き込まれて、基礎と該基礎上に構築される構造物本体との間に介在される台輪において、基礎上面に、その長手方向に沿って配置される台輪本体と、前記台輪本体の上下両面にそれぞれ設けられ、基礎の上面及び構造物本体の下面に密着するシール材とを備えていることを特徴とする台輪。
【請求項2】 請求項1記載の台輪において、前記シール材は、前記台輪本体の上下両面の幅方向の両側端部に、前記台輪本体の長手方向に沿って互いに平行に配置されていることを特徴とする台輪。
【請求項3】 土間に隣接する基礎の上端に敷き込まれた請求項1または2記載の台輪を介して、前記基礎と前記基礎上に構築された構造物本体とが接合された基礎と構造物本体との接合構造において、前記台輪のシール材が基礎の上面及び構造物本体の下面にそれぞれ密着していることを特徴とする基礎と構造物本体の接合構造。
【請求項4】 基礎上に敷き込まれた台輪を介して、前記基礎上に設置される構造物本体の土台であって、前記台輪に設置される下面に、前記台輪に密着するシール材が設けられていることを特徴とする土台。
【請求項5】 請求項4記載の土台において、前記シール材は、前記下面の幅方向の両側端部に、前記下面の長手方向に沿って平行に配置されていることを特徴とする土台。
【請求項6】 請求項4または5記載の土台を下端部に備えた構造物本体が、土間に隣接する基礎に、該基礎の上端面に基礎の長手方向に沿って敷き込まれた台輪を介して接合されてなる基礎と構造物本体の接合構造において、前記台輪の下面には、基礎の上面に密着するシール材が設けられ、前記台輪のシール材が、前記基礎の上面に密着しているとともに、前記土台のシール材が、前記台輪の上面に密着していることを特徴とする基礎と構造物本体の接合構造。
【請求項7】 請求項1または2に記載の台輪を介して、基礎と基礎上に配置される構造物本体とを接合する基礎と構造物本体の接合方法において、土間と該土間に隣接する基礎を構築し、この構築された基礎の上端面に、台輪本体の上下両面にシール材を備えた台輪を、前記台輪本体の下面のシール材が前記基礎に密着するように配置した後、前記台輪上に、前記構造物本体を、前記台輪本体の上面のシール材が前記構造物本体に密着するように設置することを特徴とする基礎と構造物本体の接合方法。
【請求項8】 請求項4または5記載の土台を備えた構造物本体を、前記基礎上に敷き込まれた台輪を介して、前記基礎上に設置して該基礎に接合する基礎と構造物本体の接合方法において、前記台輪は、下面に基礎の上面に密着するシール材を備え、土間と該土間に隣接する基礎を構築し、この構築された基礎の上端面に、下面にシール材を備えた台輪を、前記下面のシール材が前記基礎に密着するように配置した後、前記台輪上に、前記土台を、該土台の下面のシール材が前記台輪上面に密着するように設置することを特徴とする基礎と構造物本体の接合方法。
図面の簡単
台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法 図面の
要約
【課題】 玄関土間に隣接する基礎と、この基礎上に設置される床部材、框材、土台等の構造物本体とを気密性を高めた状態で、容易にかつ短期間で接合することができる台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造および基礎と構造物本体の接合方法を提供すること。
【解決手段】 玄関土間1に隣接する基礎9上端に敷き込まれて、基礎9と該基礎9上に構築される上がり框部6との間に介在される台輪10を、基礎9上面に、その長手方向に沿って、配置される台輪本体14と、前記台輪本体14の上下両面の幅方向の両側端部に、前記台輪本体14の長手方向に沿って互いに平行に配置され、基礎9の上面及び上がり框部6の下面に密着するシール材15とを備える構成とした。
IPC分類E02D
公開番号特開2002?30671(P2002?30671A)
【公開日】平成14年1月31日(2002.1.31)
【発明の名称】台輪、土台、基礎と構造物本体の接合構造及び基礎と構造物本体の接合方法
【出願番号】特願2000?216218(P2000?216218)
【出願日】平成12年7月17日(2000.7.17)
【出願人】
【識別番号】000114086
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司